日本人選手に多いピッチ型の走り方と、故障を防ぐストライド型の身体づくり
サッカーをしていて、太もも・股関節・膝・腰の故障を繰り返している。
休むと痛みは落ち着く。
でも、練習や試合に戻ると、また同じ場所に負担が出る。
そのような選手は少なくありません。
もちろん、練習量、試合数、成長期の身体の変化、筋力や柔軟性なども関係します。
ただ、ローカパーラではもう一つ、走り方のタイプに注目しています。
サッカーは、細かく素早く動く力と、長い距離を大きく移動する力の両方が必要な競技です。
つまり、ピッチ型とストライド型の混合型の競技です。
しかし、日本人選手には、細かく素早く動くピッチ型の走り方が多い印象があります。
ピッチ型は、瞬発性・反応・切り返しに優れた走り方です。
一瞬の加速、細かいステップ、相手の逆を取る動きには非常に向いています。
一方で、ピッチ型に偏りすぎると、体力消耗が大きくなりやすく、太もも・膝・足先に負担が集中しやすくなります。
故障を繰り返す選手に必要なのは、ピッチ型を捨てることではありません。
必要なのは、ピッチ型の強みを残しながら、重心移動がしやすいストライド型の要素を加えることです。
ただし、それはサッカーの練習だけでは身につきにくいものです。
なぜなら、走り方はグラウンド上だけで完結しているものではなく、日常の 立つ・歩く・座る とつながっているからです。
第1章 走り方には「ピッチ型」と「ストライド型」があります
1-1. ピッチ型とは
走り方には、大きく分けると ピッチ型 と ストライド型 があります。
ピッチ型は、歩幅を大きく取るよりも、足の回転数を使って走るタイプです。
細かく足を入れ替え、一瞬で反応し、素早く動き出すことに向いています。
サッカーでは、たとえば次のような場面でピッチ型の特徴が出やすくなります。
- 細かいステップ
- 素早い切り返し
- 狭い局面でのドリブル
- 相手の逆を取る動き
- プレスの一歩目
- 一瞬の加速
ピッチ型は、瞬発性・反応・切り返しに優れた走り方です。
そのため、狭い局面で相手を外す、すぐに動き出す、細かくボールを扱うといった場面では大きな武器になります。
ただし、ピッチ型はつま先重心になりやすく、太もも・膝・足先で動きを処理しやすい面があります。
そのため、ピッチ型に偏りすぎると、体力消耗が大きくなりやすく、身体の一部に負担が集中しやすくなります。
1-2. ストライド型とは
ストライド型は、一般的には歩幅を大きく取る走り方として説明されます。
しかし、この記事では、ストライド型を単に「歩幅が大きい走り方」としては考えません。
ローカパーラでは、ストライド型を次のように捉えています。
ストライド型は、単に歩幅を広げる走り方ではありません。
重心移動がしやすい走り方です。
足を前に大きく出せば、ストライド型になるわけではありません。
むしろ、足を前に投げ出すようにして歩幅だけを広げると、接地が身体の前になり、ブレーキが強くなることがあります。
その結果、太もも・膝・腰に負担が増える場合もあります。
大切なのは、歩幅の大きさそのものではありません。
身体全体が無理なく移動し、その結果として自然に歩幅が広がることです。
ストライド型は、重心移動がしやすい走り方です。
そのため、広いスペースを走る、スピードに乗って移動する、長い時間動き続ける、といった場面で重要になります。
一方で、ストライド型に偏りすぎると、瞬発性や小回り、細かい切り返しは落ちやすくなります。
1-3. ピッチ型とストライド型には、それぞれ得意な場面があります
ピッチ型とストライド型は、どちらが正しい、どちらが間違い、というものではありません。
それぞれに得意な場面があります。
ピッチ型は、瞬発性・反応・切り返しに優れています。
- 一瞬で動き出す
- 相手の逆を取る
- 狭い局面で方向転換する
- 細かいステップでボールを運ぶ
こうした場面では、ピッチ型の能力が活きます。
一方で、ピッチ型に偏りすぎると、体力消耗が大きくなりやすく、太もも・膝・足先に負担が集中しやすくなります。
ストライド型は、重心移動がしやすく、長い時間・長い距離を動くことに向いています。
- サイドの上下動
- カウンター
- 守備への戻り
- スピードに乗った移動
- 広いスペースへの走り込み
こうした場面では、ストライド型の能力が活きます。
一方で、ストライド型に偏りすぎると、瞬発性・小回り・細かい切り返しは落ちやすくなります。
つまり、ピッチ型にもストライド型にも長所と短所があります。
サッカーでは、その両方を場面に応じて使い分けることが重要になります。
1-4. 陸上競技で見ると、短距離はピッチ型、中距離・長距離はストライド型に近い
走り方を陸上競技で考えると、短距離走はピッチ型に近い走り方です。
短距離では、スタートから短い時間で一気に加速する必要があります。
そのためには、足を素早く入れ替え、細かく反応し、瞬間的にスピードを上げる力が必要になります。
この点で、短距離走はピッチ型に近い走り方といえます。
一方、中距離走や長距離走では、一定以上のスピードを保ちながら、身体を前へ運び続ける必要があります。
一瞬の加速だけではなく、重心を無理なく移動させ続ける力が必要になります。
そのため、中距離走や長距離走は、ストライド型に近い走り方と考えると理解しやすくなります。
もちろん、実際の走りは完全に二つに分かれるわけではありません。
短距離にもストライドは必要ですし、中距離・長距離にもピッチは必要です。
ただ、大きな傾向としては、
短距離=ピッチ型に近い
中距離・長距離=ストライド型に近い
と考えると、走り方の違いが見えやすくなります。
1-5. サッカーは、ピッチ型とストライド型の混合型です
では、サッカーはどちらでしょうか。
サッカーは、ピッチ型とストライド型の 混合型 の競技です。
相手を抜く瞬間、細かい切り返し、狭い局面でのドリブル、プレスの一歩目では、ピッチ型の動きが必要になります。
一方で、サイドの上下動、カウンター、守備への戻り、スピードに乗った移動、接触を受けながら前へ進む場面では、ストライド型の要素が必要になります。
つまり、サッカーはピッチ型だけでも、ストライド型だけでもありません。
細かく素早く動くピッチ型と、重心移動がしやすいストライド型が混ざった競技です。
問題になるのは、どちらの走り方を使っているかではありません。
場面に合わない走り方で動作を処理し続けることです。
特に、重心移動が必要な場面までピッチ型で処理しようとすると、太もも・膝・股関節・腰への負担につながることがあります。
第2章 Jリーグと欧州リーグで見えやすい走り方の違い
2-1. Jリーグで活きやすいピッチ型
日本人選手には、細かく足を動かして素早く反応するピッチ型の走り方が多い印象があります。
Jリーグでは、細かいパスワーク、素早い切り替え、足元の技術、狭い局面での判断、連動した守備対応が重視される場面が多くあります。
このような環境では、ピッチ型の走り方が活きやすくなります。
- 細かく動ける
- 素早く反応できる
- 相手の逆を取れる
- 狭いスペースでボールを扱える
これらはサッカーにおいて非常に大切な能力です。
ただし、ピッチ型の能力が高い選手ほど、広いスペースでの移動や、長い距離を走る場面まで、同じピッチ型の身体の使い方で処理してしまうことがあります。
その場合、体力消耗が大きくなり、太もも・膝・足先に負担が集まりやすくなります。
2-2. 欧州リーグで求められやすいストライド型
一方、欧州リーグでは、ストライド型の要素が求められる場面が多くあります。
- 広いスペースを一気に走る
- スピードに乗ったままプレーする
- 接触を受けても崩れない
- 身体を入れてボールを守る
- 長い距離を走りながらプレーを続ける
このような場面では、細かく動く力だけでなく、重心移動がしやすい身体の使い方が求められます。
欧州リーグでは、単に足元がうまいだけではなく、スピードに乗った状態でプレーを続ける力、相手と接触しながら前へ進む力、長い距離を走りながら次のプレーに入る力が必要になります。
そのため、ストライド型の要素が重要になりやすいのです。
ただし、ストライド型も万能ではありません。
ストライド型に寄りすぎると、狭い局面での反応、瞬発性、小回り、細かい切り返しは落ちやすくなります。
サッカーでは、ピッチ型とストライド型のどちらか一方ではなく、両方を使い分ける必要があります。
2-3. メッシ選手に見る、速い重心移動
ストライド型を考えるうえで、リオネル・メッシ選手の動きは非常に参考になります。
メッシ選手というと、細かいタッチや低重心のドリブルが注目されます。
しかし、ローカパーラ的に見ると、さらに重要なのは別の点です。
それは、前のめりになっていないのに、重心移動が速いことです。
身体を前に倒して、勢いで突っ込んでいるわけではありません。
上体のバランスを保ったまま、重心だけが素早く移動していく。
だから、相手から見ると動き出しが読みづらく、気づいたときには身体ごと前へ抜け出しているように見えます。
これは、単に足が速いという話ではありません。
重心移動が速いのです。
ストライド型は、単に歩幅を広げる走り方ではありません。
重心移動がしやすい走り方です。
メッシ選手の動きは、そのことを考えるうえで非常にわかりやすい例だと考えています。
第3章 ピッチ型に偏ったサッカー選手に起きやすい怪我・不調
3-1. ピッチ型に偏ると、体力消耗と局所負担が大きくなる
ピッチ型は、瞬発性・反応・切り返しに優れた走り方です。
しかし、ピッチ型に偏りすぎると、体力消耗が大きくなりやすく、身体の一部に負担が集中しやすくなります。
特に、太もも・膝・足先で動きを処理する癖が強くなると、本来は身体全体で分担するべき負担を、一部の筋肉や関節が引き受けすぎてしまいます。
サッカーでは、ダッシュ、減速、切り返し、キック、接触、片脚支持が繰り返されます。
そのため、ピッチ型に偏った動きが続くと、同じ場所に負担が集まりやすくなります。
3-2. 問題は、太もも・膝・足先で処理しすぎること
問題になるのは、ピッチ型そのものではありません。
問題は、サッカーのさまざまな動きを、太もも・膝・足先で処理しすぎることです。
本来、走る・止まる・切り返す・蹴るという動作は、身体全体で行うものです。
ところが、太もも・膝・足先だけで細かく動こうとすると、股関節・骨盤・体幹を含めた全身の動きが使いにくくなります。
見た目にはよく動けていても、身体の中では負担が一部に蓄積していることがあります。
これが、故障を繰り返す背景になることがあります。
3-3. 太ももの張り・大腿四頭筋の疲労
ピッチ型に偏った選手では、太ももの前側がいつも張ることがあります。
細かい減速や切り返しを、太もも前側で受け止め続けることで、大腿四頭筋に疲労がたまりやすくなります。
たとえば、
- 練習後に太ももの前がパンパンになる
- 走るとすぐに太もも前が重くなる
- 試合後、膝の上あたりがつらい
このような状態です。
この場合、単に太ももが弱いのではなく、太ももに仕事が集まりすぎている可能性があります。
3-4. ハムストリングスの違和感・肉離れ
ダッシュやキックでは、ハムストリングスにも大きな負担がかかります。
特に、脚を素早く振り出す、戻す、止めるという動きが増えると、ハムストリングスはブレーキ役として働きます。
そのため、
- ダッシュすると裏ももが怖い
- 全力疾走でハムストリングスに違和感が出る
- 肉離れを繰り返している
という選手は、単にハムストリングスが弱いのではなく、走り方や重心移動の癖を見直す必要があります。
3-5. 内転筋・鼠径部痛
サッカーでは、内ももや鼠径部の痛みもよく見られます。
インサイドキック、軸足の踏ん張り、方向転換の反復によって、内転筋や鼠径部に負担が集まりやすくなります。
特に、骨盤や股関節で身体を支えられず、内ももで踏ん張る癖がある選手は注意が必要です。
たとえば、
- キック後に内ももが痛い
- 切り返しで鼠径部がつらい
- 軸足側の内ももに違和感が出る
こうした状態です。
これらは、ピッチ型に偏った動きと深く関係していることがあります。
3-6. 膝まわりの痛み
ピッチ型で膝主導の動きが強くなると、膝まわりにも負担がかかります。
細かく止まる。
急に切り返す。
膝でブレーキをかける。
片脚で踏ん張る。
この繰り返しによって、膝蓋骨まわり、靭帯、半月板周辺に負担がかかりやすくなります。
たとえば、
- 切り返しで膝が痛い
- ジャンプ後の着地で膝に違和感がある
- 膝のお皿まわりが痛む
このような場合も、膝だけを見るのではなく、身体全体の使い方を見る必要があります。
3-7. 腰痛
骨盤や股関節で重心を運べない場合、その代わりに腰で身体を支える、腰でひねる、腰を反らせる動きが増えることがあります。
すると、サッカー中だけでなく、練習後や翌日に腰が重くなることがあります。
たとえば、
- 試合後に腰が重い
- キックのあと腰に違和感が出る
- 走ると腰が反ってつらい
- 腰椎分離症と言われたことがある
このような選手は、腰そのものだけでなく、股関節・骨盤・重心移動の使い方を見直す必要があります。
強い痛みがある場合や、骨折・分離症・靭帯損傷などが疑われる場合は、まず医療機関での確認が必要です。
そのうえで、なぜその場所に負担が集まったのかを考えることが大切です。
第4章 故障を防ぐために、ストライド型の要素をどう加えるか
4-1. 故障を繰り返す選手には、ストライド型の要素が必要
ピッチ型に偏って故障を繰り返す選手には、ストライド型の要素を加えることが有効です。
これは、ピッチ型をやめるという意味ではありません。
サッカーには、ピッチ型の瞬発性や切り返しが必要です。
しかし、サッカーには重心移動が必要な場面も多くあります。
- 広いスペースを走る
- 守備に戻る
- カウンターで長い距離を走る
- スピードに乗ったままプレーする
- 接触を受けながら前へ進む
こうした場面までピッチ型で処理しようとすると、体力消耗が大きくなり、太もも・膝・腰に負担が集まりやすくなります。
そのため、故障を繰り返す選手には、重心移動がしやすいストライド型の要素を加えることが重要になります。
細かく動ける。
そして、必要な場面では重心を大きく移動できる。
その両方が使える身体を目指すことが、故障予防につながります。
4-2. ストライド型は、歩幅を広げることではない
ここで大切なのは、ストライド型を誤解しないことです。
ストライド型は、単に歩幅を広げる走り方ではありません。
重心移動がしやすい走り方です。
足を前に大きく出そうとすると、接地が身体の前になり、ブレーキが強くなることがあります。
そうなると、かえって太もも・膝・腰に負担が増える場合があります。
必要なのは、無理に歩幅を広げることではありません。
身体全体の移動がスムーズになり、結果として歩幅が自然に広がることです。
だから、ストライド型の身体づくりは、単なる走り方の練習ではありません。
重心移動の質を変えることです。
4-3. 長友佑都選手の体幹トレーニングをどう見るか
ストライド型の身体づくりを考えるうえで、長友佑都選手の体幹トレーニングは非常に参考になります。
長友選手が体幹トレーニングを重視してきたことは、よく知られています。
ここで大切なのは、体幹トレーニングを単なる腹筋運動や筋力アップとして見るのではなく、重心移動を素早く行うための体幹制御として見ることです。
サッカーでは、走る、止まる、切り返す、接触に耐える、すぐに次の動作へ移る、という動きが連続します。
その中で素早く重心を移動させるには、体幹の筋による制御が不可欠になります。
重心が移動するたびに身体がぶれてしまえば、次の動作に遅れます。
相手に当たられたときに身体が流れてしまえば、ボールを失いやすくなります。
切り返しのたびに上半身が崩れてしまえば、膝や腰にも負担がかかります。
だから、重心移動を素早く行うには、体幹の制御が重要になります。
ただし、ローカパーラでは、ここにもう一つ補足したい視点があります。
それは、体幹の筋で重心移動を制御するには、接地の仕方も重要になるということです。
つま先重心のまま細かく動こうとすると、太もも・膝・足先で動きを処理しやすくなります。
この状態では、体幹の筋を使って重心移動を制御することが難しくなります。
一方で、踵接地ができることで、体幹による重心移動の制御が行いやすくなります。
ここでいう踵接地とは、踵を強く打ちつけるという意味ではありません。
重心移動を体幹で制御するために、地面との接点をきちんと使える状態をつくるということです。
つまり、長友選手が重視してきた体幹トレーニングは、ローカパーラの視点で見ると、重心移動を素早く行うための体幹制御として理解できます。
そして、その体幹制御を実際の動きの中で使うには、接地の仕方、さらには日常の立ち方・歩き方まで見直す必要があると考えています。
体幹トレーニングは、それ単体で完結するものではありません。
体幹で重心移動を制御するためには、身体の使い方全体を見る必要があります。
4-4. ストライド型は、サッカーの練習だけでは身につきにくい
ストライド型の動きは、サッカーの練習だけではなかなか身につきません。
なぜなら、重心移動の癖は、日常の立ち方や歩き方の中で、毎日繰り返されているからです。
普段からつま先重心で立つ。
片脚に体重をかける。
足だけを前に出して歩く。
膝や太ももで身体を支える。
座ると骨盤が崩れる。
このような癖がある状態で、グラウンド上だけ「ストライド型で動こう」としても、試合になると身体はいつもの使い方に戻ってしまいます。
試合中は、相手がいます。
ボールがあります。
プレッシャーがあります。
判断しなければいけません。
その中で身体は、最も慣れている動き方を選びます。
だから、故障を繰り返す選手が本当に動きを変えるには、日常の立つ・歩くから重心移動を見直す必要があります。
4-5. 日常の立つ・歩くから見直す必要がある
サッカーの動作は、グラウンドの中だけで作られるものではありません。
日常の立ち方、歩き方、座り方。
その積み重ねが、サッカーの動きにも現れます。
サッカーの動きを日常生活に持ち込むのではなく、
日常の自然な立つ・歩くの延長に、サッカーの動作がある。
これが、故障を繰り返さない身体づくりの土台になります。
つまり、ストライド型の要素を身につけるには、走り方だけを練習すればよいわけではありません。
日常の立つ・歩く・座るから、身体の使い方を見直す必要があります。
第5章 昔サッカーをしていた人に残る「競技の癖」
5-1. サッカーの癖は、引退後も身体に残ることがあります
ここまでは、現役のサッカー選手に向けた話でした。
しかし、この話は、昔サッカーをしていた人にも関係します。
サッカーをやめたからといって、現役時代の身体の使い方が自然に消えるとは限りません。
- 利き足で蹴る癖
- 軸足で踏ん張る癖
- 片脚に体重を乗せる癖
- 低重心で構える癖
- 太ももや膝で身体を支える癖
こうした競技特有の動きが、日常生活の中に残っていることがあります。
5-2. サッカーの癖が、日常の立つ・歩く・座るに侵食する
サッカー中に必要だった動きでも、日常生活にそのまま残ると、身体にとっては負担になることがあります。
グラウンド上では、片脚で踏ん張ることが必要です。
相手に当たられても崩れないために、重心を低く保つことも必要です。
利き足で何度も蹴ることも、競技上は当然です。
しかし、その癖が日常の立つ・歩く・座るに残ると、身体は競技をしていない時間にも偏った使い方を続けることになります。
つまり、サッカーをしていた頃の身体の使い方が、今の立ち方・歩き方・座り方に侵食していることがあるのです。
5-3. 腰痛・股関節痛・首肩こり・頭痛につながることがあります
昔サッカーをしていた人で、腰痛、股関節の違和感、膝の不調、首肩こり、頭痛が続いている場合、単なる年齢や筋力不足だけではないかもしれません。
現役時代に身についた身体の使い方が、今の日常動作に残っている可能性があります。
昔の競技の癖が、日常の立ち方や歩き方に残る。
その結果、身体の同じ場所に負担がかかり続ける。
こうしたことは、慢性的な不調の背景になることがあります。
昔サッカーをしていた人ほど、自分では気づかないうちに、競技時代の身体の使い方を日常に残していることがあります。
そこを見直すことが大切です。
第6章 ローカパーラが「立つ・歩く・座る」を重視する理由
6-1. 痛い場所だけを見ても、原因は見えにくい
ローカパーラでは、痛みのある場所だけを見て終わりにはしません。
太ももが痛い。
膝が痛い。
腰が痛い。
首や肩がつらい。
頭痛が続く。
もちろん、症状のある場所を確認することは大切です。
しかし、それだけでは、なぜその場所に負担が集まったのかは見えにくいことがあります。
太ももが痛いから太ももだけを見る。
膝が痛いから膝だけを見る。
腰が痛いから腰だけを見る。
それでは、身体全体の使い方が見えにくくなります。
痛みは結果です。
大切なのは、その結果を生んでいる身体の使い方を見ることです。
6-2. 身体の癖は、日常動作に表れる
身体の使い方の癖は、日常動作に表れます。
- 立ち方
- 歩き方
- 座り方
- 片脚支持
- 骨盤の位置
- 重心移動
- 接地の仕方
そこに、その人の身体の使い方が出ます。
サッカーで故障を繰り返す現役選手にとっては、ストライド型の要素を身につけるために。
昔サッカーをしていた経験者にとっては、競技の癖が日常動作に残っていないかを見直すために。
どちらの場合も、必要なのは、痛みのある場所だけを見ることではありません。
その背景にある、日常の立つ・歩く・座るを見直すことです。
6-3. 競技中だけでなく、日常でも無理なく動ける身体へ
サッカーの故障を防ぐためには、競技中の動きだけを変えればよいわけではありません。
そして、昔サッカーをしていた人の慢性的な不調も、痛い場所だけを見ればよいわけではありません。
競技中だけでなく、日常でも無理なく動ける身体へ。
そのために、ローカパーラでは、症状の改善だけでなく、立つ・歩く・座るという日常動作を重視しています。
第7章 まとめ
7-1. サッカーはピッチ型とストライド型の混合型
サッカーは、細かく素早く動くピッチ型と、重心移動がしやすいストライド型が混ざった競技です。
ピッチ型には、瞬発性・反応・切り返しに優れるという長所があります。
ストライド型には、重心移動がしやすく、長い時間・長い距離を動きやすいという長所があります。
7-2. ピッチ型に偏ると故障しやすく、ストライド型に偏ると瞬発性が落ちやすい
ピッチ型に偏ると、体力消耗が大きくなり、太もも・膝・足先に負担が集中しやすくなります。
一方で、ストライド型に偏ると、瞬発性・小回り・細かい切り返しが落ちやすくなります。
つまり、どちらか一方だけでサッカーを処理しようとすると、別の問題が起こります。
サッカーでは、場面に応じてピッチ型とストライド型を使い分けることが大切です。
7-3. 故障を繰り返すなら、ストライド型の要素を加える
日本人選手には、ピッチ型の能力が高い選手が多い印象があります。
そのため、故障を繰り返す選手では、重心移動が必要な場面までピッチ型で処理している可能性があります。
その場合、ストライド型の要素を加えることが有効になります。
ストライド型は、単に歩幅を広げる走り方ではありません。
重心移動がしやすい走り方です。
その重心移動を使えるようになることで、太もも・膝・腰だけに頼らない動き方につながります。
7-4. 体幹制御と接地まで含めて見直す
長友佑都選手が重視してきた体幹トレーニングは、重心移動を素早く制御するためのものとして理解できます。
ただし、体幹で重心移動を制御するには、接地の仕方も重要になります。
つま先重心のままでは、太もも・膝・足先で動きを処理しやすくなります。
一方で、踵接地ができることで、体幹による重心移動の制御が行いやすくなります。
だからこそ、サッカーの練習だけではなく、日常の立つ・歩く・座るから見直す必要があります。
サッカーによる身体の不調でお悩みの方へ
サッカーで故障を繰り返している学生。
子どもの走り方や身体の使い方が気になる保護者の方。
選手の怪我予防を考えている指導者の方。
昔サッカーをしていて、今も腰痛や頭痛に悩んでいる方。
一度、日常の 立つ・歩く・座る から身体を見直してみませんか。
ローカパーラ・カイロプラクティックでは、症状のある場所だけでなく、身体に負担をかけている動きの癖を確認しながら、無理なく動ける身体づくりをサポートしています。
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