
カウンセリング
「ダンサー 首が回らない」「股関節 開脚で引っかかる」「肩甲骨の内側 張り」「腰痛 ヒール」「身体が重く感じる ダンス」などで検索したあなたへ。 その不調、あなたの“がんばり”の裏返しかもしれません。
私、小柄なんですけど、だからこそ、 動きの大きさで魅せたいって、ずっと思ってきました。 首の動き、腕の表現、脚の振り上げ方。 自分のサイズ以上に、ダイナミックに見えるように。 そのために、ストレッチも筋トレも、人一倍やってきたつもりです。 だからこそ、身体のケアにはちゃんと向き合ってきたはずなんです。
それでも、どうにもならない違和感が残っていて。 踊っていると、首・肩・腰が、重く、痛くなってくるんです。 とくに首は、可動域に自信があったのに、最近は回しにくくて。 肩甲骨の奥が張って、腰にもどっしりとした重さがある。 股関節も、開脚のときに引っかかる感じがして。 柔らかく、動けるはずのこの身体に、何が起きているのか—— その答えが、わからなくなっていました。
彼女の動きは確かに美しい。けれどその美しさは、 “動きすぎている部位”が影で支えていた。 背中には、ほとんど動かない関節があり、 その代わりに、首の根元の関節が限界以上に働いていたのです。 ヒールを履いた舞台では、太ももや股関節、そして腰の筋肉が過剰に緊張し、 “頑張る場所”ばかりが働き続けていた。
施術では、まず背中の錆びた関節をゆるやかに解放。 それに伴い、首や腰にかかっていた過剰な負担を緩和。 一見柔らかく見える身体に、ほんとうの意味での“均衡”を取り戻していきました。 帰り際、彼女はふと首を回して、 「軽い…ここまで回るのに、無理してたんですね」と 静かに笑っていました。
患者情報:
30代 女性 ダンサー 在住
来院理由:
知人の紹介で予約させて頂きました。
主訴:
首回り、肩、肩甲骨周りが痛く、首が回しにくい。腰も痛い。
症状:
・股関節を開くと引っかかる。
通院期間/回数:
1回 その後は問題が起きたときに来院
原因:
ダンサーにありがちな原因。背中に全く動かない関節があり、その影響で、首の付け根の関節が限界以上に動きすぎて痛くなる。 ヒールを履いて踊るため、太もも・股関節と腰の筋肉が過剰に力むため腰痛を起こす。
予防・セルフケア:
ダンスをしているだけあって、体の柔軟性は非常に素晴らしい!のですが、その分、まったくストレッチされない場所ができてしまうため、そこに対してはフォームローラーを使用する。
「柔らかい=大丈夫」 「動ける=整っている」 そんな美しい誤解が、ズレの正体を覆い隠してしまう。 でも実は、 “動けすぎる”ことも、身体には負担なんです。 動けるからこそ、“止まれる場所”が必要だったんですね。
柔らかく、しなやかな印象の裏に隠れていた“かたく閉じた場所”。 動ける身体ほど、動けない部位の存在に気づきにくい。 本来バランスをとるべき背中がサボってしまい、 “動かしやすいところ”だけが酷使されていた—— そのアンバランスこそが、 彼女の中にひっそりと積もっていたズレだったのです。