症例概要
横浜市旭区在住の50代女性調理師の症例です。 14~15年前から左腕の痛みが徐々に増し、 来院した年に入ってから左腕にしびれが現れるようになりました。
来院時には左腕が常にしびれており、 首を後ろへ反らす動作や左へ傾ける動作でしびれが強くなっていました。 ときどき左指に力が入りにくいこともありました。
左腕が痛むときにはマッサージを受けていましたが、 1週間ほどで痛みが元の状態へ戻っていました。 しびれが現れたことをきっかけに施術先を探し、 娘さんの紹介で来院しました。
患者情報
- 年齢・性別
- 50代女性
- 職業
- 調理師
- 主訴
- 左腕の痛みとしびれ
- 随伴症状
- ときどき左指に力が入りにくい
- 症状が増す動作
- 首を後ろへ反らす動作、首を左へ傾ける動作
来院時の症状
- 左腕に広がるような痛みとしびれがある。
- 左腕が常にしびれている。
- 首を後ろへ反らすと、左腕のしびれが強くなる。
- 首を左へ傾けると、左腕のしびれが強くなる。
- ときどき左指に力が入りにくいことがある。
来院までの経過
14~15年前から、左腕の痛みが徐々に強くなっていました。 左腕が痛むときにはマッサージを受けていましたが、 施術後1週間ほどで痛みが元の状態へ戻っていました。
来院した年に入ってからは、 それまでの左腕の痛みに加えて、左腕のしびれが現れるようになりました。
しびれが出始めたため、どこで施術を受けるか検討し、 娘さんの紹介で当院へ来院しました。
検査・身体所見
頸部を後ろへ反らしたときの変化
首を後ろへ反らすと、左腕のしびれが強くなりました。
頸部を左へ傾けたときの変化
首を左へ傾けると、左腕のしびれが強くなりました。
頸部と肩周囲の状態
第6頸椎の後方変位しており、 左斜角筋、左肩甲下筋、左小胸筋、左鎖骨下筋が 過剰緊張していました。
症状についての考察
調理師の仕事では、調理器具や食材を扱うために 腕を繰り返し使用します。 既存の臨床記録では、このような腕の使い方によって 肩周囲の筋肉が固まりやすい可能性を考えていました。
特に、肩甲骨の前面に位置する肩甲下筋を含む肩周囲の筋肉が 強く緊張していたことに加え、 頸部の骨格状態も左腕のしびれに関係した可能性を考えました。
頸部の伸展と左側屈によってしびれが強くなっていたことから、 頸部の状態と肩周囲筋の緊張の両方を確認しながら 施術を進める必要があると判断しました。
施術方針
頸部の骨格状態を調整するとともに、 左斜角筋や左肩甲下筋などの肩周囲筋の緊張を緩和し、 首を動かしたときに生じる左腕のしびれを軽減することを 施術方針としました。
施術内容
- 第6頸椎の後方変位として評価した部位への骨格調整
- 左斜角筋の緊張を緩和する施術
- 左肩甲下筋の緊張を緩和する施術
- 左小胸筋の緊張を緩和する施術
- 左鎖骨下筋の緊張を緩和する施術
施術後の変化
1回目の施術後には頸部の動きに改善がみられました。 一方で、この時点では左腕のしびれが残っていました。
通院経過
- 通院回数
- 全4回
- 1回目
- 頸部の動きに改善がみられました。 ただし、左腕のしびれは残っていました。
- 2回目
- 左腕のしびれは、来院時と比較して約7割減少しました。 首を左へ傾けたときのしびれは残っていました。
- 3回目
- 左小指のしびれを感じなくなりました。 左母指と左中指には、まだわずかにしびれが残っていました。
- 4回目
- 左腕と左手指のしびれを感じなくなりました。
全4回の通院を通して左腕のしびれは段階的に減少し、 最終的にはしびれを感じなくなりました。 また、肩が軽くなったとの本人からの感想もありました。
再発予防のために伝えたこと
調理の仕事では日常的に腕を使うため、 肩周囲の筋肉が固まった状態を長く続けないことが大切です。
毎日の習慣として肩を回し、 肩周囲の筋肉を動かすように伝えました。
症例のまとめ
横浜市旭区在住の50代女性調理師にみられた、 左腕の痛みとしびれの症例です。 14~15年前から左腕の痛みが徐々に増し、 来院した年に入ってからしびれが現れるようになりました。
来院時には左腕が常にしびれており、 頸部の伸展と左側屈によってしびれが強くなりました。
第6頸椎の後方変位として評価した部位への骨格調整と、 左斜角筋、左肩甲下筋、左小胸筋、左鎖骨下筋への施術を行いました。
全4回の通院で左腕のしびれは段階的に減少し、 最終的にはしびれを感じなくなりました。
