1.あなたの歩みを、不安にさせるその一瞬

それは日常の中の何気ない一瞬

── 股関節が語る物語 ──

2章｜股関節とは？──動きと支えの交差点

「股関節って、そもそもどこ？」
そんな質問から始めてもいいかもしれません。

太ももの骨（大腿骨）と、骨盤をつなぐこの関節は、
私たちの身体の中で最も大きく、最も荷重がかかる関節です。

しかも、ただ“支える”だけではありません。
立ち上がる、座る、歩く、階段を上る——
日常のあらゆる動作で、複雑な動きを要求される関節でもあります。

股関節は「動ける支柱」
一般的に、関節には「安定性」と「可動性」が求められます。
この2つは相反する性質であり、
どちらかに偏ると、どこかで歪みや負担が発生します。

股関節はそのどちらも高いレベルで求められる特殊な場所。
しかも骨盤と下肢をつなぐ「交差点」であるため、
背骨・骨盤・膝・足首との連動性がきわめて重要になります。

つまり、股関節単体が問題なのではなく、周囲の構造全体を見ないと本質は見えてこないのです。

実際、整形外科でレントゲンを撮っても、
「特に異常はありません」と言われることはよくあります。

それは、“構造的なズレ”が静かに蓄積しているだけで、明確な損傷ではないことが多いからです。

ですが、そのままにしておくと、
やがて関節唇や軟骨へのダメージにつながることもあります。

違和感は、構造からの“最初のサイン”です。
まだ痛みに変わりきっていない今だからこそ、
本来の連動性と可動性を取り戻すチャンスがあります。

3. 当院が扱う股関節痛

まずお伝えしておきたいこと

股関節痛といっても、その背景はさまざまです。
中には、病院での検査・画像診断を最優先すべきケースもあります。
ですが実際には、「異常なし」と言われたけれど、確かに不調があるという方が多く来院されています。

当院で対応している主な症状

以下のような股関節の不調・違和感を抱えている方を対象としています：

• 歩き始めや立ち上がり動作で、股関節が詰まる・引っかかる
• 長時間の歩行や立ち仕事で、股関節の前側や外側が重だるくなる
• 開脚やあぐらが左右で感覚が異なる・開きにくい
• 足を上げるとき、股関節の奥にツンとする違和感がある
• 産後から、片側の股関節が不安定に感じる
• 靴下を履く、階段を上がるなどの動きで可動域の制限を感じる

これらは、骨や軟骨の損傷ではなく、
骨盤の傾き、筋バランスの崩れ、関節の滑走不良など、
構造的・機能的なズレが影響しているケースが多いです。

医療機関での精密検査をおすすめするケース

以下のような症状がある場合は、まず整形外科等での診断をお勧めします：

• 安静にしていても強い痛みが続く
• 夜間痛があり、寝ていても痛みで目が覚める
• 股関節周辺に腫れ・熱感・発赤がある
• 歩行が困難なほどの激痛がある
• 転倒や外傷などはっきりとしたきっかけがある
• 子どもや成長期に見られる**片脚の跛行（ひょこひょこ歩き）**がある

こうした症状は、関節内部の損傷や炎症、感染症、発育性の疾患などの可能性も含まれるため、
まずは医師の診断を受けることが大切です。

4. 施術の流れ（初めての方へ）

当院の施術は、単なるマッサージや矯正ではありません。
身体の状態を丁寧に読み解きながら、
「なぜ不調が起きているのか？」に向き合います。

1. カウンセリング： 生活習慣や姿勢、困りごとをお伺いします
2. 検査・評価： 姿勢、関節の動き、筋の力、必要に応じて神経の反応をチェック
3. 施術： 必要な部位へのカイロプラクティックアプローチ
4. 再評価・アドバイス： 状態の確認と日常のヒント共有

初回：60分程度 ／ 通常：45〜60分目安