蹴り飛ばされて尾骨を打った!
右腰の痛みで来院しました。3日前に趣味の空手で練習相手に蹴り飛ばされて尾骨を床に打ち付けてから痛みます。整形外科を受診したら骨折はしておらず打撲と診断されました。3日間アイシングを続けているが腰の痛みは和らぎません。立っているものしんどいです。内装業のため、しゃがんで作業したり脚立にのぼって作業しなければいけないので、腰の痛みで仕事が手に着きません。
横浜市 戸塚区 在住 40代男性 内装業
しりもちを侮ってはいけません!!
本症例は、仙腸関節由来のぎっくり腰です。仙腸関節由来のギックリ腰の原因は大きく分けて生活習慣に起因するものと外傷性のものがあります。患者さんは空手をやっているだけあり姿勢は良く、今回は尾底骨を打ち付けるという明らかな外傷的要因がありました。しりもちをつくと骨盤の仙骨に衝撃が加わり、仙骨-腸骨間の左右対称性がくずれます。その状態を放置しておくと背骨も左右非対称になり、周辺の関節や筋肉を圧迫し、腰痛や背中のはり、頸部の痛みと徐々に症状が進行していきます。
たかが、しりもちと侮らず、しりもちをついた時は念のため骨格の検査を受けておくことをお勧めします。
今回のケースのまとめ
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[su_tab title=”概要”]
・体を右に倒すと右腰に激痛が走る。
・右足に体重をかけると、右腰に激痛が走る。
・姿勢は、上半身が左傾きで前傾している。
・両膝を曲げてしゃがみこんだ時に、右股関節を曲げることができない。
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施術回数は、1[回/週]で2回行いました。 とのことです。
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- ぎっくり腰
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[su_tab title=”詳細”]
詳細な解説
右足に加重すると痛みが生じる為、逃避姿勢として上半身が左傾斜している。触診所見で腸腰筋が過剰に緊張しており、これが前傾姿勢を引き起こしていると考えられる。尾骨を打ちつけており右足に加重すると痛み、かつ、右股関節を屈曲できないことから、仙腸関節の問題が推測される。右仙腸関節の状態を確認すると、右腸骨が後方変位しており右骨盤の屈曲制限が起きている。外傷性の仙腸関節機能障害が生じている。
施術と施術後の経過
初回の施術は、まず立てることを目的として、腸腰筋の筋リリースを実施した。施術後、右腰は痛むもののずっと立っていられるようになり、また、前傾姿勢も改善した。2回目の施術は右仙腸関節後方変位の矯正を行った。施術後は、右足に加重しても腰に痛みはなく、姿勢の左傾斜も消失、また、しゃがんで右股関節を屈曲できるようになった。
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